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2011年04月11日 (月) | 編集 |
協力隊で派遣される隊員は、現地では非常に微妙な立場にいることが多いのです。

どこかの教授というような長年の技術も経験もとてもある人材ではなく(もちろんそういう方もいますが)、数年の経験はあって、技術レベルは現地の人よりは高いけども、年齢や人生の経験や学歴は少なかったりします。また、たとえ技術の高い専門家であっても、技術の押し付けはあってはならず、協力隊の性質上、現地の「自立」を促進していかなければなりません。なんでも提供してあげて、かえって、頼りきりにされてしまうのも問題です。

この問題が、日本語教師という職種だと、さらに深刻なのです。

公的な機関に派遣されることが多いのですが、大学などに派遣されると、そこには現地人の教師でも日本語が上手で、隊員なんかより日本語を教えてきた期間が長く、中には日本語の学位(修士や博士号)を持った教授クラスの人もいます。そして良く悪くもそういう人とカウンターパートになるわけです。

そこでどういう問題が起こるかというと、日本語レベル的にはどうやったって日本人の隊員のほうが高いわけです。ネイティブですから。それに、何百時間という日本語教師養成カリキュラムで勉強した人が多いので、教える技術でも優れている場合が多いのです。「優れている」というのは語弊があると思いますが、コミュニケーション主体の授業の重要性を理解し実践している、ということでしょうか。

一方、現地の先生は経験は長くても「教え方」を習ったことがない人が多いです。それまで日本人がいなかったときは、だれもが認める経験者でも、日本人が来たとたんに、その地位が脅かされる危険性(笑)もあります。プライドがありますから。だから、協力隊の日本語教師の意見をなんでも素直に受け入れてくれないことがあるわけです。協力隊自身、彼らの経験を尊重し、プライドを失わせない配慮をすることが重要です。

もちろん、主に若い現地人教師は謙虚にこちらの意見を受けて入れてくれることも多いです。
しかし、逆に日本人に頼り切って自分たちで努力しなくなってしまうこともあります。また、教授クラスの先生だと自分の研究のための調査や翻訳を隊員に押し付けたりすることまであったりします(笑)。

つまり隊員は、現地で非常にアンバランスな人間関係に立たされ、その中で自分の立ち位置を決め、活動を展開していく必要があります。(そもそも現地の気候・生活習慣・食事・言語に慣れるのも時間がかかります)。だから教える以前に苦労するところが多いのです。
※ほかの国の日本語教師隊員の実情はよくわからりませんが、少なくてもインド協力隊ではそういうケースがしばしば報告されています。

そういう環境ですから、日ごろから現地人の先生方とはコミュニケーションをとり、信頼関係を築くことが第一です。また、「援助」という名の押し付けにならないように、「こんな教材を作ったんですけど、もしよかったら試しに使ってみてくれませんか」という話し方にしたり、現地の先生に教材を作ってもらったり、教材研修会を企画したり、「自立」を促進していく必要があります。

さて、こういう状況ですから、ただ教材を作ればいいということではなく、その配布の仕方、普及に力を注いで、活動していきました。
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